プール(限定水域)ダイブ
プール(限定水域)ダイブとは、海洋実習に行く前に、安全で穏やかな場所で水慣れを行ない、ダイビングで必要となる「スキル」を習得する場です。
プール(限定水域)ダイブでは
- ダイビングを楽しむときに必ず使う基本的なテクニック
- 水中で困ったり問題が起きないようにするための安全テクニック
- 万が一何か問題が起きた時に備えた確実な対処テクニック
として、下に紹介するスキルを習得します。
ポイントは、自分が自信を持って「できた!」と言えるレベルになるまで、じっくりと時間をかけて練習すること。PADIオープン・ウォーター・ダイバー・コースでは、プール(限定水域)ダイブの際に「スキル練習スレート」を使用し、必要なすべてのスキルをもれなく練習したかどうか、また、それぞれのスキルが満足にできたかどうかをお客様自身がチェックできるようになっています。
もし「もっと練習が必要」と感じてチェックしていれば、そのスキルができるようになるまでしっかり練習。インストラクターとお客様の意思が疎通しやすく、満足度の高い講習になることは間違いありません。
PADIでは、下に紹介するすべてのスキルを満足できるレベルで習得するためには、プール(限定水域)ダイブで少なくとも7~8時間はかける必要があると考えています。短い時間に詰め込んで不安を残したまま海洋実習に進むのではなく、ご自身が納得いくまで練習することが大切。Cカードを手にした後に快適にダイビングを楽しむためにも、しっかりとスキルを練習しておきましょう。
PADIオープン・ウォーター・ダイバー・コースのプール(限定水域)ダイブで習得するスキル
- 器材のセットアップ、装着と調節
- 水面でBCDへの給気/排気
- レギュレーター・クリア-息を吐く方法とパージ・ボタンを使う方法
- レギュレーター・リカバリー-アームスイープ法とリーチ法
- 少し水の入ったマスクのクリア
- バックアップ空気源の使用
- 潜降と圧平衡
- ハンド・シグナル
- 水中を泳ぐ
- ゲージの使い方と残圧のチェック
- 浮上
- 水面でBCDに給気(オーラル)
- プレダイブ・セーフティ・チェック(BWRAF)
- ディープ・ウォーター・エントリー
- 適切なウエイト量とウエイトのチェック
- スノーケル/レギュレーター交換
- 水面を泳ぐ-正しい水面習慣
- ファイブ・ポイント潜降
- 中性浮力-パワー・インフレーター
- 全部に水の入ったマスクのクリア
- マスクの脱着とクリア
- マスクなし呼吸
- エアが少なくなってきたときの対応
- エア・マネージメント-20bar/300psiの誤差の範囲
- こむらがえりの除去-自分とバディ
- 視標を使った潜降
- ホバリング-30秒間
- 水平に泳ぐ-トリムの調整
- バックアップ空気源の使用
- バックアップ空気源を使って泳ぐ/浮上する
- コントロールされた緊急スイミング・アセント
- バディとウエイト量とトリムの調整
- 疲労ダイバー曳行-25メートル/ヤード
- スクーバ・キットの脱着-水面
- 潜降-着底しない
- 傷つきやすい水底の上を泳ぐ
- オーラル・インフレーションでホバリング-1分間
- フリーフロー・レギュレーターからの呼吸
- マスクなしで泳ぐ
- 水底に着かないで浮上
- スクーバ・キットの脱着-水中
- ウエイトの脱着-水中
- エキジット
- スキン・ダイビング・スキル
- インフレーター・ホースの取り外し
- 緩んだシリンダー・バンドの締め直し
- ウエイトの脱着-水面
- エマージェンシー・ウエイト・ドロップ
上記スキルに加え、プール(限定水域)ダイブでは、泳力の確認も行なわれます。
- 足がつかない深さの水域の水面で、水泳具を使用せずに10分以上落ち着いて浮いていられる能力。
- 水泳具を使用せずに200メートル/200ヤードの距離をノンストップで泳ぐか、またはマスク、フィン、スノーケルを使用して300メートル/300ヤードを泳げるという能力。
知識の開発(学科講習)
知識の開発(学科講習)は、ダイビングに必要な知識を身につける場。テキストやDVDを使い
- ダイビング器材の選び方や使用前の準備、お手入れの方法など
- 水中で快適にダイビングを楽しむための自然環境や生物に関する情報
- 水中で困ったり問題が起きないようにするための安全ルール
- コース修了後の楽しみ方やステップ・アップについてプラン作り
などを5つのセクション(下記)で学びます。
PADIのプログラムには「上手に遊ぶためのノウハウ」がぎっしり詰っています。短期間で無理やり詰め込んだり、わからないまま終わらせるのではなく、じっくりと時間をかけて学習し、インストラクターに質問するなどしてきちんと理解しておきましょう。「忙しくてなかなかショップに通えない」、「ゆっくり学習したい」という人には、自分のペースでオンライン学習が可能な「eラーニング」もおすすめです。
第2章
ダイビング器材2
- 保護スーツ
- ウエイト・システム
- 予備の空気源
- ナイフ、バッグ
- 計器類
第3章
ダイビングの環境
- 水温、透明度
- 潮流、水底の構成
- 水中生物
- 太陽光
- 淡水と海水
- 海洋ダイビング
潜水計画
- 事前の計画、準備
- 最終的な準備
- ダイビング前の計画
第4章
ダイブコンピューターと
リクリエーション・ダイブ・プラナーの使い方
(テーブルタイプ、またはeRDP)
第5章
ダイブコンピューターと
ダイブテーブルの使い方(続き)
教材の充実度もチェック!
PADIでは、お客様の要望に合わせた学習スタイルを提供するために、効率よく簡単に学べる、充実した教材を用意しています。講習はもちろん、Cカードを取得してダイバーになった後も、ダイビングを楽しむ上で大いに役立ちますので、必ず自分のものをそろえるようにしましょう。
海洋(オープンウォーター)ダイブ
海洋(オープンウォーター)ダイブは、プール(限定水域)ダイブで身につけたスキルを、波や流れがある海という環境で実践する場。
- プール(限定水域)ダイブや知識の開発で身につけたことを、実際に海で使ってダイビングを楽しむ
- スキルや安全ルールに慣れ、ダイバーとして必要な基礎を完成
- 水中で困ったり問題が起きないようにするための安全ルール
- 生物の観察や水中散歩など、ダイビングの楽しみの第一歩を安全に体験
を目的としています。
PADIオープン・ウォーター・ダイバー・コースの海洋(オープンウォーター)ダイブの主なテーマ
すべてのダイビングの始めに
ダイブプランニングとブリーフィング
器材の組み立てと装着
プレダイブ・セーフティ・チェック
エントリーと正しい水面習慣
ウエイト量とトリムの調整
オープンウォーターダイブ1
ハンド・シグナルの復習
コントロールされた潜降
少し水の入ったマスクのクリア
レギュレーターのリカバリーとクリア
ダイビング・ポイントの探検
残圧のモニタリング
オープンウォーターダイブ2
水面でBCDに給気 - オーラル
コントロール潜降
中性浮力
全部に水の入ったマスクのクリア
バックアップ空気源の使用(与え手/もらい手)と浮上
ダイビング・ポイントの探検
20bar/300psi以内のエア・マネージメントと残圧のハンド・シグナル
オープンウォーターダイブ3
視標を使った潜降
ホバリング - オーラル・インフレーション
マスク脱着
ダイビング・ポイントの探検
20bar/300psi以内のエア・マネージメントと残圧のハンド・シグナル
オープンウォーターダイブ4
ダイブ・プランニング・スレートを使ってダイビングを計画する
視標を使わない自由潜降
ダイビング・ポイントの探検
ダイビング・ポイントの探検
20bar/300psi以内のエア・マネージメントとターン・プレッシャー/浮上ポイントでのハンド・シグナル
ダイブ・フレキシブル・スキル
(どのオープンウォーターダイブで
実施しても可)
足がつったときの治し方
疲労ダイバー曳行
シグナルチューブの使い方
直線水面コンパス移動
スノーケル/レギュレーター交換
ウエイト・システムとスクーバ・キット脱着
エマージェンシー・ウエイト・ドロップ
コンパス・ナビゲーション
コントロールされた緊急スイミング・アセント
すべてのダイビングの終わりに
浮上
エキジット
器材の取り外しと手入れ
ディブリーフィングとログ付け
- オプションで、スキンダイビングを行なうこともあります。
PADIダイブ・プランニング・スレートを使ってバディと計画を立て、ダイビングを実施してみましょう
オープンウォーターダイブ4では、インストラクターの監督の下、インストラクターが提示した範囲内で、生徒ダイバーはバディと一緒に決めたダイビングプランに沿ってダイビングを実施します。
これにより、自分たち自身でダイビングを計画、実施できるという適切な自信を持った認定ダイバーになることができ、以後ダイバーとして海の世界を楽しんでいくうえでも大いに役立ちます。
バディと一緒にダイビングの計画を立てる際には、「PADIダイブ・プランニング・スレート」が役立ちますので、しっかりと使い方を覚えておきましょう。